海老

ドクター・ストレンジの海老のレビュー・感想・評価

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)
3.6
アベンジャーズが素晴らしかったので、しっかりMCUの作品を追いましょう企画。
最近そんな追っかけが多くて追いつかないです。僕もタイムストーンを使いたいのですが、自然の摂理に反するでしょうか。

さて、
ドクター・ストレンジと言えば、僕は初めて観たのはマイティ・ソー バトルロイヤルの時でした。圧倒的な能力を持つ印象だった彼が、まだ圧倒的でなかった頃の話。

当時の予告で観て、いくらかは映像を知っていましたが、改めて観ると重力も空間も常識の通用しない世界観・映像技術に唖然とするばかり。何をどうすればこんな映像が作れるのかは想像できませんが、空間に引き込まれて行くような錯覚さえ覚えました。ミラーディメンションでの攻防はドクター・ストレンジの代名詞とも言えそうな不思議な迫力でした。
…ところで、ディメンションだのアストラル体だのマルチバースだのって、そんな一般的な言葉でしたっけね。SF好きなら大体分かるだろってことなんでしょうか。

最近みた「いぬやしき」には、映像トリップというキャッチコピーが用いられてました。確かに迫力はありましたが「トリップ」言うならこっちのが没入感は凄いですね。特に序盤のあのシーンは「トリップ」以外の何物でもない。ドラッグ的な意味で。

映像や世界観が振り切れている分、ストーリーは素直な感じでバランスが取れている印象です。大衆向けのサガと見れなくもないですが、時の概念が絡む作品は難解になることもあるので、これで良かったのでしょう。
時を超越してしまう存在との対決に用いた方法は、知ってる人なら知っている「無限サイクリング」を思い出して心底ゾッとしました。作中は鳳凰院凶真が騒ぎ出しそうな単語が多数登場するので尚更。知らない方はググってくださいませ。

細かいんですが、どうしても腑に落ちなかった事が一つ。アベンジャーズを先に見ていた関係上、インフィニティストーンの重要さを知った上で観ていたので、新人のストレンジ君がプラプラと首にぶら下げたまま話を進めることに疑問というか不安を感じました。取り上げなくて大丈夫なの、それ。

と、まぁ、そんな細かいことは「常識を捨てよ。流れに身を委ねよ。」というエンシェントワンの教えを守り、素直に楽しむのが勝ちというものでしょう。
とんでもない映像トリップ、楽しませていただきました。
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