その愛に渋みを添えて。
天才物理学者として将来を期待されるスティーヴン・ホーキングはケンブリッジ大学院に在籍中、言語学を専攻するジェーンと出会い恋に落ちる。
その直後、彼は全身の筋肉が衰弱する難病ALSを発症し、余命2年と宣告される。
それでもジェーンの献身的な支えもあって、2人は難病に立ち向かっていく。
博士は、宇宙の全てを表す方程式を求めた。
同時に彼の若き日の恋物語も描くことで、物理学では語ることのできないモノの理論を扱っており、まさに原題の"万物の理論"に他ならない。
本作が難病や恋愛という範疇に留まらないのは、間違いなくジョナサンの存在だ。
それでも最後までホーキングに「最善」を尽くそうとするジェーンと、彼を理解するホーキング。
その愛は切なさを越え、渋みを感じた。