ゆっけ

博士と彼女のセオリーのゆっけのレビュー・感想・評価

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)
4.0
青白い光りに灯される夜のダンスパーティー。
空一面に打ち上げる花火。

バックに流れる美しい音楽。
そして、”円”、”回転”を意識された幻想的カメラワークで作り出されるこの映像美。
なんてロマンティックな映画なんだ。

、、、、、、、、、、、、、

と思いきや、リアルに満ちたヒューマンドラマでした。ジャンルで言うと、ラブストーリーの棚には入らない感じがします。ビターなラブストーリー?という印象です。

天才物理科学者と彼と一緒に過ごした奥さんとの半生を描いた人間ドラマです。

原作は、ホーキング博士の奥さん(ジェーン)が書いた、原題「Travelling to Infinity: My Life With Stephen」です。だから、ホーキング博士目線じゃありません。

そして決して”綺麗だけ”の映画ではないんです。
2人の”本音”がなかなか見えてこない、もやもやした気持ちになります。むしろどちら側の視点というわけでもなく客観的に描かれていて、かつどちらもなかなか共感できないから観ているうちに余計もやもやします。しかしだからこそ、私は最後のあの場面はあれでひとつの夫婦のあり方なんだなって少し納得できました。

まだ、素直に感動していない部分はありますが、この映画は必ずまた年をとってから観たいと思います。きっと感じ方が変わってくる映画だと思います。

なんにせよ、2人が交錯した”時間”に拍手!!!

→#204 博士と彼女のセオリー/2人が築き上げた証(時間) http://yukke1006.com/2015/04/12/204movie/
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