ちはな

追憶と、踊りながらのちはなのレビュー・感想・評価

追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)
4.0
始まりから雰囲気に引き込まれ ・・・
登場人物も少なく 物静かで繊細なBL物(BLメインではありません)
主演のベン・ウィショーの演技が光ります

最愛の息子・カイを亡くした中国人の母 ジュン
最愛の恋人・カイを亡くしたイギリス人青年 リチャード
二人共 カイへの愛がとても深いという共通点があるが故に いい関係が築けない
カイも母の事を気にしつつも カミングアウト出来ていない事に悩み
つまり 誰ひとり満足とは言えない状況
そんななか カイが事故に遭い・・・

カイを思う余り リチャードを逆恨みするジュン
カイを思う余り ジュンの行く末を案じるリチャード
う~ん どちらの気持ちも共感出来るけど リチャード優しすぎ?って思っちゃった
ても 彼は彼なりに出来ることをしたかったんだろうなぁ

歩み寄りたいリチャードに対して 受け入れようとしないジュン
死んでも尚 ふたりには カイがちゃんと存在しているっていう描写が多々出てきて ほんと 切ない

基本は淡々とですが 時には激しく感情をぶつけ合うふたり
そして間に通訳(この人も とても重要なアクセントで良かった)

愛する人を思う気持ちが 少し空回りしてしまったような
誰も悪くはないのです

ジュンの最後のセリフ
『今日と違う明日は来る 私は人生を続けていく』年老いて尚 こんなにも力強く前向きになれるとは

なんだか 人恋しくなる作品だったなぁ(*˘︶˘*).。.:*♡
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