追憶と、踊りながらの作品情報・感想・評価

「追憶と、踊りながら」に投稿された感想・評価

ベン・ウィショー目当て。
ベンがゲイの役だというので見てみた。
『博愛と友情』より好み。

中国人の恋人(男)が事故で亡くなったが、彼の母親は言葉が通じず息子がゲイであることも知らない。
同性愛者には、わりとある出来事を淡々と描いている。
長回しのカメラワークや織り込まれる景色がいい。
中国語通訳の女性もいいアクセントになってる。
ベンと恋人とのベッドシーンも自然でいやらしさもない。
見終わって余韻の残る映画です。
【ジェンダーへの理解と言葉の壁】


[気まぐれ映画レビューNo.138]




これは好きな組み合わせの作品だった。

今週「モンスーン」が公開される、"ホン・カウ"と言う監督の作品だ。
今や世界的な課題となっている"ジェンダー問題"。本作はそこに"言葉の壁"や"文化の違い"と言う、2つの問題に着目した作品でもあるのだ。

作風的にはゆったりとしているのだが、先程も書いた通り複数の壁に立ちはだかる物語となる為、結構辛いものとなっている。ジェンダーへの意識と文化の違いが交差する事によって、主人公である2人の思いがまるで変わってくる事がとても魅力的だった。辛い描写でもあるのだが。
"カイ"と言う中国人青年と恋人同士の"リチャード"を演じた"ベン・ウィショー"もゲイである事を公表し、同性婚もしている。だからこそ、"自然体"で演じる事が出来、ジェンダーに対する姿勢を真っ先に感じ取れる演技であったと思う。

雰囲気も本作で伝えていることも全てがとても自分好みの作品だった。性を中心に描く確執と、そこから花を咲かせる物語として個人的には完璧な描き方であると思う。
これも、ジェンダーに対する考えが深いベン・ウィショーの参加と、中国映画のような飾らない雰囲気、そしてそんな静寂な雰囲気を包みこむ"切実な描き方"と言う、3つの要素の配合による賜物であると感じた。

より多くの人に観てもらいたい作品です。
意外にチョイと好きになってしまった映画です。カンボジア系中国人ジュンは英語がダメで、イギリスの老人介護施設で暮らしている。息子のカイの訪問が唯一の楽しみだったが、事故によりそのカイを突然失ってしまう。悲しみに暮れる中で、カイの友人だと名のるゲイの青年リチャード(ベン·ウィショー)が訪ねてくる。通訳を介してだが二人は会話を重ねて行く。そんなリチャードの秘密は、カイと恋人同士であったこと。ここから言葉の壁、世代の違いを乗り越えて、恋人を失ったリチャードと、愛する息子を失ったジュンに友情以上の何かが芽生えて行く。何とも不思議な映画が生まれたもんだと感じました。実際に人間誰にでも素晴らしい出逢いがある訳ではないでしょうが、幸せとはこんなことじゃないでしょうか。他人との深い繋がりこそ人生最高のエッセンスかな。
ホン·カウ監督の新作「モンスーン」を観てみたくなりました。
Yasunori

Yasunoriの感想・評価

3.8
久しぶりにしっとりと余韻が残る作品を見たな。よかった。ほぼ会話劇です。なので話し方と顔の表情が大事な要素を占める難しいのでは、と思いました。その中でBen Whishaw演じるリチャードよ。生々しい会話劇が繰り広げられる中でなんとも言えない魅力が溢れてたね。目を引く。恋人の前でのリチャード、お母さんの前でのリチャード、どちらも割と控えめな印象を持つ彼は、当然だけど、2人の前ではそれぞれ顔が違うんだよね。
でもさ、例え彼氏だったとは言え、向うのお母さんにそこまで思いれするかなー。どうなんだろうなー。通訳の子も彼氏のカイも自殺行為だって言ってたよね。そこの想いはちょっとくみ取りきることができなかった。
自分だったらどういう想いになるかなーなんて思いながら見たよ。でもやっぱり自分の中では答えは出なかった。
いち麦

いち麦の感想・評価

4.0
白く痩身な身体で愛し合うライトだがコケティッシュな姿。リチャードとジュン…夫々がカイへの深い愛の記憶に耽る美しい演出。失った者を挟み二人が互いに抱く複雑な感情が言語の壁を崩しぶつかり合う様に揺さぶられた。
のんchan

のんchanの感想・評価

3.7
『007シリーズ』Q役で人気のベン・ウィショー主演の人間ドラマ。
カンボジアの新鋭ホン・カウ監督の母への思いが詰まった哀愁漂う、誠実で美しいストーリー✨

ロンドンの介護ホームで生活してる初老のジュン(チェン・ペイペイ)は、数年前にポルポト政権から逃れてイギリスに渡ったカンボジア系中国人だが、全く英語を話せない。夫に先立たれ、今は息子カイ(アンドリュー・レオン)の訪問を何より心待ちにしながら生活している。ところが、カイが母の施設に向かう時にバス事故で亡くなってしまう。

実はカイはゲイで、恋人リチャード(ベン・ウィショー)と4年も同棲をしていたが、母親にそのことを話せないまま時が過ぎていた。カイは常に母親に気を掛ける優しい青年だったので、死後、リチャードが英語のできないジュンの役に立ちたい思い一心で、ホームで出逢ったイギリス人のアラン(ピーター・ボウルズ)との仲を取り持つために通訳(ナオミ・クリスティ)を雇う。
ジュンからよく思われていないと知っているリチャードは、何とか信頼関係を築きたい!少しでも役に立ちたい!と必死になるが...


静かに進むストーリーだが、ちょっとリチャードのようにそこまで出来るかな?と疑問符が付いたけど、それだけ恋人を愛していたということだろう💗

ベン・ウィショーのゲイ役は何とも自然で綺麗なのでずっと眺めていられる🤩いやらしさゼロ✨
ちょっとダンスも踊るし、ファン必見じゃないかしら?

特典映像のインタビューでは、ナオミ・クリスティと見つめ合ったりして、まるで恋人のように仲が良い雰囲気が気になった💕😁けど....

鑑賞後に知ったのが衝撃⚡️
私生活では男性とパートナーシップ(法的に承認された関係)を結んでいるんですね😲ならばベッドシーンやキスや優しみある振る舞いの自然さは当たり前なのか😆✨
菜摘

菜摘の感想・評価

3.8
じわりじわりと響いてくるとても不思議な映画。

終始英語と中国語が入り乱れて、画面の字幕にいつも以上に釘付けになってしまった。まぁでもその分集中して見られた!この手のスルメ映画はお家で見ると途中で集中力切れがちなので…


ベン・ウィショーが流石の演技。彼自身のセクシュアリティの背景を知っているからこそ、彼の涙や怒りが分厚くなって伝わってきた気がする。8の字眉毛の真面目で優しい青年の哀しみが記憶と現実を行き来するたびに胸に刺さってきて、ラストはたまらなく切なかった。

お母さんの方にはイライラしちゃうところもあったけど、異国の地に馴染むことを拒絶して息子に依存してしまった彼女もカイが自分の人生をちゃんと生きてたことに気づいて、さぁこれからの人生をどう生きていくのかなと思った。いい友達ができたから大丈夫なのかな。カイとの記憶を少しずつお母さんとリチャードで共有できたらいいね。
静かに心に沁みる作品でした。
大切な人を亡くした2人の話。
言葉が通じないもどかしさ。文化の違いも。回想からの現実に戻る場面の切なさといったら無い。話の展開も良く、脚本が良いっていう見本みたいな作品だと思いました。

あとベン・ウィショーの演技が上手すぎて見てて辛い。繊細な感情表現、細かい仕草など、とにかく素晴らしかったです。
じんわりと切ない映画。ゲイをカミングアウトして同性婚したベン・ウィショーが主演だからこそ意味を持つ映画。
【じっくりコトコト描かれる人間模様】

冒頭に流れる曲「夜来香」を小耳に挟んで、
「えらい古い曲聴きよるやん」と反応する母。
私は初耳の曲だったので、
「そんなに古い曲なんや…!」と。
予想外な所で親との共通項が見つかる、
これも映画を観る醍醐味みたいなもの。

表には直接語られない背景を
纏った人物が繊細に描かれる。
言葉が通じない時のほうが上手く
人間関係が転がっていたりする皮肉も面白い。
 "言わなくても伝わる"
      "言わないと伝わらない"
それぞれを丁寧に見せてくれる様。
自分の親と重ねて少し淋しい
気持ちにさせられたりした。
追憶になる前に、
伝えたい事は伝えようと思う。

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