廣木隆一監督作品。でも駆け出しの無名な監督が低予算で作ったのか?と感じざるを得ない作品でした。
秋葉原通り魔殺人で彼氏を亡くしたひかりはショックでしばらく自宅に引きこもっていたが、ある日から彼が通い続けた秋葉原へ向かう。彼の愛した街へ幾度と足を向け街で色々な人達との出逢いを続けた・・・。
JR秋葉原駅の中央改札から電気街口に続く通路から始まる今作。その後ひかりは直進し中央通りに突き当たると進行方向を右に変え、例の通り魔事件が起きた場所へとたどり着く。
休みの日に撮ったのか兎に角人が多いシーン。でも一般人の通行を止めるなどの手配は行わず撮っている為、兎に角一般の方々が「何の撮影?」みたいにカメラを覗きます。まるで昔のドラマや映画の様。通りは人が行き来する為カメラを除ける人も居たり、何か凄くご迷惑をかけている感じも否めませんでした。
ひかりが彼を想い、彼と秋葉原という街の接点を探すかの様に街を歩き回ったり、色んな人達と出逢うのは良いのですが、兎に角街を歩く一般の方々がカメラを意識する姿が滑稽過ぎてちょっと笑ってしまいました。
田口トモロヲさん、柄本時生さん、根岸季衣さんという俳優さんをチョイ役で起用するなど贅沢だし、あの事件をモチーフにしたのも良かったのですが、2012年制作である事からか終盤3.11を絡める無理やり感も残念。
ひかりの彼同様秋葉原の街を愛する身としては、終始秋葉原の街並みを隅々まで堪能できたのはプラスでした。
【余談】
通勤の乗り換えで利用するJR秋葉原駅。年一Liveをやっていた時よく使っていたのは秋葉原のスタジオ。スタジオ練習後よく通った居酒屋矢まととテング酒場。因みに昭和通り口のテング酒場はめちゃめちゃオペレーションが良いです。
初めて自作PCを作った時パーツ買い出しに行った秋葉原。
今作では駐車場だった場所が、今では立派なビルが建ちそこが顧客先の新ビルで先日初めてお邪魔しました。
7?8?階建ての全てがカラオケ店だったビルがコロナの影響で閉店。でも今作ではそのビルはまだ存在していません。
約10年前の作品ですが、この時既に今の秋葉原の街は完成しておりそれ程懐かしさは感じませんが、でも上記の通り所々に変化はあって、小さくても常に何かが変わっている事も事実だと鑑賞していて思いました。