吉田晋之介

オデッセイの吉田晋之介のレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
3.0
物語が進行するにつれ要素がどんどん増えていってしまったことで結局何を最も見せたかったのかがぼやけてしまった印象。

僕としては、地球では見られない風景(例えば重力の違いによる物理現象の違いや、火星特有の気象など)のリアリティや、その環境下でどう人間が適応していこうとするのか/適応できるのか、またどう孤独と向き合うのか、何を考えるのか、極限下における人間の精神状態の変化などを観察できるのかと期待していただけに、それらの描写は無くはないが前半にあっさりと済まされ、中盤から救出する側にかなりの尺を使ったことで最後は割とよく見る救出劇として物語が回収されてしまったことが、とてももったいない印象を受けた。

その既視感故に、後半とても長ったらしく感じてしまった。


簡単に言うと、救出する側の物語は別に必要なかったかな、というのが見終わった後の感想である。
吉田晋之介

吉田晋之介