栗居茶介

仮面ライダー1号の栗居茶介のネタバレレビュー・内容・結末

仮面ライダー1号(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

まず、藤岡弘、氏が演じていないと言ったのは本当だと感じた。これは本郷猛が仮面ライダー1号に変身する映画ではなく、藤岡弘、が仮面ライダー1号であると言わざるをえない映画だった。大天空寺では御成をして無我の境地に至ると言わしめ、山小屋では自然とともに生き、高校ではいきなり生命について語り出す…そう、これは本郷猛ではなくいつもの藤岡隊長だ!
新しい一号のデザインも藤岡隊長の体型に合わせて重量感あふれるマッチョなデザインになっている。しかし敵サイドでショッカーとノヴァショッカーという差別化によるデザインの違いに納得の理由を持たせているのとは対照的に、藤岡隊長1号が昔のデザインと違う理由については一切語られない。観客は終始この疑問を抱えたまま映画を観ることになる。Don't think,feel.か。
また今作のヒロインである立花藤兵衛の孫がまたすごい。本郷猛をタケシと呼び捨てである。高校生にして祖父の友人を呼び捨てにし、あまつさえショッピングに付きあわせたり遊園地デートをしようとはどういう神経をしているのかわからんが、まったく共感できないキャラになっている。
ゴースト勢であるが、これはもうおもちゃ屋さんと商売上の都合で共演しているだけ感たっぷりなので言わずもがな。
とりあえずアクションシーンは頑張っているのでそこはたいへん良かった。ライダーパンチやキックの風の演出もかっこいい。
それにしても春のライダー映画はなぜいつもストーリーがアレなことになるのだろうか…。
栗居茶介

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