「伝える」という行為の意義深さ、を伝えてくれている作品。
病気になっていく女友達との2人の友情を主軸に、夫婦や家族の様子をとても丁寧に描いています。
その中ですごく感じたのが、登場人物が「よく喋る」ということ。
主役2人も。その夫同士も。子供達や母親、果ては少ししか出番がない同僚、タクシーの運転手も。
楽しかった思い出から辛い、ということまで、本当によく「喋る・伝える・主張する」。
それを見ていくうちに、話しておく、自分の思いを伝えておく、ということの大切さを、改めて感じました。
本当に辛い時に、誰かの一言で笑えたり、勇気をもらったり。関係がグッと近くなる。
後半、2人が距離を置く=伝えることを諦めるときもあって、、、。
やはりそれを打開するのは、会いに行って、言葉を掛けたところからまた2人の関係が始まっていく。
それから、驚いたのは、後半の娘へ夫婦で話をする場面。厳しい現実を、愛情たっぷりに、しっかり話します。
もちろん、何も言わずにそばにいるだけで伝わる力も全く持って否定してはいないですけど…。
でも、やっぱり「伝える」ことに対して、新たな発見、をくれている良作と思いました。
ぜひ、ご夫婦や、女友達とご覧下さい。