ながさわ

世界から猫が消えたならのながさわのネタバレレビュー・内容・結末

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

世界から猫は消えなかった。

自転車で坂道を下っていくラストシーンで、暴力的に最期がきてしまわないかとヒヤヒヤした。
全体的に派手な盛り上がりはないけど、穏やかなエンドだったなぁ。

主人公は強い頭痛が原因で、自転車走行中に転倒。病院を受診し、脳幹付近に悪性腫瘍があること、いつ破裂してもおかしくないのですぐにでも入院すべきだと説明される。帰宅すると、もう一人の自分が家に待っていて「世界から何かひとつ消したら、1日生き延びられる」と言う。消すものは勝手に決められて、電話と映画、時計がひとつずつ消され、それにまつわる思い出、人間関係も消えてしまう。電話のかけ間違いで出会った彼女、映画を通じて親しくなった親友も、主人公を忘れてしまう。 世界はかけがえのないものでできていると気がついた主人公は、猫は消さないでほしいともうひとりの自分に頼み、自分の死を受け入れる。

実際に死ぬところまでは描写されておらず、死の受容段階を表現しているのだと理解した。