こっくりさんのせいでどんどん人が死に気がつけば世界の終わり。何故そうなったのか、詳しい因果関係は最後まで明らかにされないまま。つまり怪異ってのは人間ごときが預かり知ることの出来ない不条理であって、てめえら観客はその地獄を黙って見ることしか出来ないんだと。説明的な理屈や共感を拒み、血みどろの悪夢を日常へ侵食させることにのみ注力する姿勢が素晴らしいです。途中までフルチの『地獄の門』『ビヨンド』あたりと勝手に比較していたが、ラストシーンはまんま『回路』。ほん呪の手法を持ち込んだっぽいビデオ映像の恐怖シーンも悪くない。黴と湿気の臭いが漂う沈鬱な終末ホラー。