グラフィック・ノベル原作だけあって、なかなか視覚的には面白い作品。
まず、冬季に30日間太陽が昇らないアラスカ最北端の小さな町という舞台設定が良いし、雪に閉ざされた夜の街並みの描写もなかなか。
サム・ライミが絡んでるだけあって、結構、ゴアな描写も多いし、何と言っても吸血鬼たちの容貌が不気味そのもの。
最後に主人公が敵に立ち向かうために取った手段・・これは、今までに無かったものかも。このアイディアは良いんだけど、ラストが若干、ロマンチックすぎないか??
30日間という時間設定は、やはり映画にまとめるには無理があったかなあ。生存者たちが場所を何度か移動するから緊迫感が欠けるから、例えば、警察署なりダイナーなり場所を限定して、一夜だけの吸血鬼たちと人間とのサバイバル劇にした方がよほど盛り上がる・・って思ったら、既に「フロム・ダスク・ティル・ドーン」という傑作があるし。
なかなか吸血鬼ネタで斬新なものって、これから作るの難しいかもね。
小野不由美の「屍鬼」をハリウッドで作ってくれると嬉しいなあ。ちょっと「ニア・ダーク」という、これまた傑作と被っちゃうけどね。