Diamante

おみおくりの作法のDiamanteのレビュー・感想・評価

おみおくりの作法(2013年製作の映画)
3.0
過去作品ではコメディ映画が印象的なウベルトパゾリーニ監督の今作は、監督だけでなく脚本、製作もすべてに携わっている。
個人的な印象ではフルモンティ等のコテコテな題材でもどこか哀愁を漂わす特徴があるように思えるが、この作品では全体的な哀愁や切なさの中にどこかコメディタッチなユーモラス感が主張されており、悲観的になり過ぎないような作りになっているように思います。主人公は孤独死を迎える人達に対し事務的ではなく献身的な態度で臨み、時に否定されながらも貫き通す姿勢は同じ孤独を抱えている自分自身の心情を反映させているように観えてきます。そして最後のシーンでは主人公の行為は間違っていなかったと思わせる演出が施されています。映画の中で比較的場面シーンのカット割が多いんですが、最後にその役割と意味合いが多きく変わるようになり、演出と構成がよくできていると思います。
一度ではなく再度鑑賞がオススメの映画だと思います。
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