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ピースオブケイクのnのレビュー・感想・評価

ピースオブケイク(2015年製作の映画)
3.9
キスとかセックスがちゃんとエロいっていうのがいい。なんつうか、匂いがしてきそうなセックス。映画で、糸引いてるキスを見たのはこれが始めてかも。

それと、カップルのイチャつき描写が秀逸。付き合いたてのカップルって、ああ、こういう感じで、こういうことするよなー、っていうのがすごい出てる。単純に「ああ、クソおれもヤりてぇ!」ってなる。観客にこう思わせたら勝ちじゃん?

で、映画見る前はたぶん(俺だけかもしれないけど)、みんな、なぜ多部未華子なんだ、多部未華子じゃダメだろ、と思うんだろうけど、映画みたらこれは多部未華子だからいいんだ、というのがわかる。要するにブスでもなく、「ギリギリきれい」かといって普通すぎることもない、最大公約数?の女子像を描くための要員として、多部未華子はこの映画でその本領を存分に発揮している。

シナリオ的に言うとこれ系の恋愛映画のお決まりである、
セットアップ〜60分までに、二人が出会い→近づき、でも彼女がいて→別れて→くっつき→二人の関係が最高潮を迎え、イチャイチャ。
でも、ほんとにこの幸せが続くのか、不安で悩む。

70分〜80分までに、別れた相手が戻ってきて→「なんだ、やっぱまだ向こうのこと好きなんじゃん」とメインの二人別れる

90〜110分で、二人が別れたあと、ヒロインが恋愛ではなく、仕事に精を出し、軌道に乗らせ

ラスト120分までに
再び相手があらわれ→やっぱりあなたが好き、ハッピーエンド、

と全く定石から外れない、お手本のような構成。また、構成以外に(植物とか。)「ネタ」の回収も見事。恋愛映画書きたい人はこれで勉強するといいと思う。
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