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Be My Cat: A Film for Anne(原題)のnのレビュー・感想・評価

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おもろ。

『ダークナイト:ライジング』のキャットウーマン=アン・ハサウェイに恋したルーマニアの片田舎に住むキモキモ男が、自ら作る映画にアン・ハサウェイに出てもらうため、パイロットフィルムを製作しその過程を撮影しようと計画する。男は各地から女優を募り、実際に撮影を始めるのだが、その内容は常軌を逸した異常な内容で...みたいな。フェイクドキュメンタリーである。

男のリアルにいる感じのキモさ、いわゆる"キモオタ"のやりかたがマジで上手くて、これがほんとにキモくて良い。なんというか、世界が完全に彼の中だけで完結していて、"他者"が存在しないかのようなコミュニケーションていうか。これはなかなかできない。ずっと観ちゃう。

「ただ女優に会いたい」という願望で頑張る様を映したドキュメンタリーといえば『デート・ウィズ・ドリュー』という名作があるが、本作はその情熱がまったく不健全な方向に向いてしまったら...的な趣でやっている(フェイクだけど)。
その点で「女優」というものへの幻想がなければできない話だなぁと。そういう意味では男の動機はすっごいピュアなのだ。ゆえに起きる事件も自然に見えるのだろう。
さらにその男の「願い」が男の境遇とリンクし、男にとっての一種のカタルシスとなるラストの持っていき方も、脚本としてよくできている。

YouTubeに公式であげられてるので、皆様もぜひ。
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