石ハチ

脳内ポイズンベリーの石ハチのネタバレレビュー・内容・結末

脳内ポイズンベリー(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

あらすじの「話しかける」「話しかけない」で 脳内会議が始まるっていうのが面白そうと思って観た。
序盤の葛藤しながら早乙女にアプローチしていくのは爽快だった。特に脳内会議に女性(性欲?)が出てきて、「このまま帰りたくない。私はあなたが好き。途中でやめてもいいから 一度試さない?」って言ってキスするところは、強い女が大好きだから最高のシーンだった。
そこからは、お互い振り回されたり振り回したり、もっとうまく付き合う方法あるやろ…って思いつつ見てた。
心の中で思っていても 相手に伝えないと関係が悪くなったり 関係が始まらないことがよくわかった。序盤のいち子みたいに勇気を持って話しかけるのは大事だと思ったし、勇気を出す姿は本当にかっこよかった。
「受け身でいると傷つくことはないからって つまらない人生を歩むの?」って言葉もグッときた。
中盤から二人の関係はグダグダで、脳内会議もうるさく感じて途中で見るのやめようかと思ったけど、終盤に10分で一気に腑に落ちた。
伝えたいことを正面から言うタイプの映画で、見終わった後すっきりした。
結局トラブルばかりの早乙女と別れるというオチだったけど中盤イライラした分、別れるって決断はスッキリしたしその理由が 「早乙女のことは好き。でも早乙女といる時の自分が嫌い。自分を好きになりたいの。じゃないと幸せになれないから。だから別れて一人になる」っていう言葉は刺さった。その時、今までいち子が頭で思ってた感情とか、したい思ってたけど出来なかったこととかはっきり伝えてたのが良かった。相手に伝わらないと何も始まらないもんね。
でも、いち子は自分が嫌いなのを早乙女のせいにしているところあるんじゃないかな。
簡単に付き合って嫌なことあったらすぐ別れて、編集者も傷つけて、いち子ってよく考えたら相当周りを振り回してるよなあ。
早乙女と付き合いながら自分を好きになる方法もあると思ったし、ラストは早乙女が可哀想だったから、早乙女の話も聞いてあげてほしかった。「自分が好きな自分でいること」、「思っていることは口に出さないと伝わらない」ってことの他に、相手の気持ちに寄り添う力も必要だと思った。
石ハチ

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