このレビューはネタバレを含みます
クライマックスのシーン。フレッチャーの考察。
フレッチャーはニーマンに、自分を密告した復讐(腹いせ)を行ったものの、逆に食らいついて見事な演奏をするニーマンに、徐々に音楽家としての正直な気持ちが生まれて、ニーマンを引き立てようとしている。
復讐の気持ちが、音楽家の正直な気持ちに移り変わるフレッチャー。
一方で、「一度音楽から離れたニーマンを、改めて真の音楽家として目覚めさせるための餌を用意した」フレッチャーも可能性としてあり得る。
復讐と称して、あえてニーマンに恥をかかせ、反骨精神を生ませてより高みの音楽家になるように仕向けているように見える。
本当に復讐しようとしたフレッチャー
あえて、ニーマンが恥をかくシチュエーションを与えたフレッチャー
どちらであっても狂気の沙汰だけど、そこまですることで、初めて真の音楽が生まれていくのかなと思った。常人にはできない。