MrCheeseBurger

セッションのMrCheeseBurgerのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

最高。時代錯誤のスポ根指導と揶揄されるかもしれないけれど、より良いものを作り上げるために人生を賭けて、命を削る情熱に感動。自分はとても好きでした。

最後、フレッチャーは密告された仕返しにアンドリューを罠にハメ、大舞台で恥をかかせることによって業界からの完全追放をはかったけれど、アンドリューは挫折せず自ら道を切り拓いた事で、作中で言うところの『次のチャーリー』に成れたのだと思う。一度舞台を去り戻ってきた彼の脳裏にフレッチャーの言葉の『次のチャーリーは挫折しない』が浮かんでいたのだと思う。自殺してしまったフレッチャーの元教え子は違う選択肢をしたアンドリューの未来だったんだったのだろうな。
フレッチャーがアンドリューを勧誘する前に話していた事も全部が嘘ではなく彼自身の本心があり、『次のチャーリー』を育て上げたいというのが彼の願いであったと思う。だからこそ強く指導にあたっていたフレッチャーが期待ではなく完全に悪意で行った行為で『次のチャーリー』が誕生したというのは皮肉でもあるが彼の願いが成就した瞬間だったと思う。
高みを目指すアンドリューと
『次のチャーリー』
を育て上げたいフレッチャー
お互いの願いや真逆の思惑、悪意が交差してぶつかり合う事で普通は雑音まみれになると思う。しかし、並外れた2人の努力と研鑽により奇跡的に噛み合い最高の作品が生み出された。『セッション』と言う題名にも完全にハマっている
最高の結末だと思う。
人に好かれるような人格者でもなければ善人でもないが、表現者としてただ最高。

作中の台詞ひとつひとつが最高のラストに向けた伏線のように感じ映画としても、完成に近い最高のものであると思いました。

支離滅裂失礼しました
MrCheeseBurger

MrCheeseBurger