かばちゃんた

セッションのかばちゃんたのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

この物語は、ドラマーの主人公と指揮者の先生の二人のワガママ比べだと感じました。

主人公は絶対に守らないといけない約束の時間を理由もなく、2回中2回遅刻して、自分から付き合いたいといった彼女にドラムに集中したいから別れたいと切り出していました。

指揮者は自分の納得のいく演奏ができるまで何度も演奏を中断し、出来るようになるまで演奏することを許さない。演奏のことのみならず、人格を否定するようなことを言い、自分のやっていることは正しいと信じて疑わない。

物語は最後まで指揮者が主人公よりも優位な立場として描かれているが、最後の最後でドラマーの主人公が指揮者を無視して演奏し、ワガママさで上位にたつことができ、それはすなわちドラマーとして優秀になったということの表現だと思いました。

才能を発揮したい人にとっては、何をすててもたどり着きたい境地があるということをこの映画から学べると思うのですが、和を重んじたい自分としては、自分勝手な人達だからこの登場人物たちとは仲良くなりたくないな、と思いました。自分の記憶と合わさって、不快さも感じました。

才能と自我をよく表現できていたと思うのですが、嫌いな人達が描かれていたので、評価は3.5です。もしも僕が和よりも夢を追い求めたくなったときにまた観ると評価が変わるかもしれません。