hrsw

セッションのhrswのネタバレレビュー・内容・結末

セッション(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

僕は音楽が好きで、ロック、電子音楽、R&B、アイドル…総じてポップスの域だけど、頻繁にライブに行く。ライブに行って一番楽しいのは、演者がいかに音源から逸脱して+αを感じれるか。それはジャムでもリミックスでも、アイドルが行う即興振付でも…一番刺激的なところだと思う(まあ、100%逸脱よりは50%くらいの逸脱が一番面白いけどw)。なので、自分の中では音楽は自由であるって思いが強い。

もちろんジャズも本来自由な音楽で、より演者のテクニックが必要とされる音楽だとは思う。

この映画でずっと続いていたシゴキは、僕にはスポ根のようにしか見えなかったし、誰かが言ってた吐き気がするってのを通り越して、「あ~一生懸命やってるな~」くらいにしか思えなかった。それは、自分の好みや背景に起因することなので静な評価は出来ていないと思うけど、気分のいい映画ではなかった。

気分のいい映画ではないのならば、きっと監督の策略や意図に乗っかってしまったと思うんだけど、それでも入り込めなかったのはやはり音楽は自由であるという思いがあるからだろうなと思う。

けど…だからか、ラスト10分は非常に素晴らしいシーンだった。あの10分の中に二人の心情と距離の自由な揺らめきがあって、それが演奏・音を通じて見えたからだと思う。ロックの場合だとこういうのをemoって言うけど、その10分はとてもemoいシーンだった。
hrsw

hrsw