かぴばる

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのかぴばるのレビュー・感想・評価

4.5
 捕鯨業者死すべし。

 今作の舞台は海。その圧倒的な造形、美しい自然と不可思議な生物たち。これだけでも既に満点の映画である。没入感と映像美を売り文句にした宣伝も全く間違っていない。ちょっと長いが、ぜひ劇場で観てほしい。

 なんて話は私が語るまでもないので、気になった点だけ。本作のテーマの一つに「家族の絆」があるが、3時間かけるならここはもう少ししっかり描けたのではと思ったり。主人公にして父となったジェイクは、団結を大切にする割には家族との対話が不足しているように感じた。まぁこのあたり、スター・ウォーズ新三部作でも描かれた「偉大な英雄が偉大な親であるとは限らない」的な描写であるとすると親近感も湧くのだが。

 あと、これ「アバター」ではなくないかみたいなのも、皆思っているだろうけど一応口に出しておく。もう誰も前作の特徴やったアバター技術使ってへんのよ。普通に人類vs先住民の戦いなんよ。面白いからいいけど。

 映像は素晴らしかったし、特に戦闘シーンの立体感というか、空間の広がりを感じさせる技術は前作よりさらに進化し、これは13年かかっただけあると唸らされる。ただ、時おり非常にゲームっぽく(PS5あたりの最新のゲーム映像っぽく)見えてしまうことがあり、ここが到達点でいいのか、綺麗だけど!ってなる。さっきから自分うるさいっすね、面白かっただけなのに。

 いや傑作ですよ。大音響で観よう!