うどん権

グッドナイト・マミーのうどん権のレビュー・感想・評価

グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)
4.2
田舎の別荘に住む双子の兄弟は病院からの母親の帰りを待っていた。
ところが、退院した母の顔は包帯ぐるぐる巻きで素顔を見ることができない。おまけに態度も冷たく豹変してしまっていた。
双子は母が実は別人なのではないかと疑い始め、本物の母かどうか確かめようとするのだが…

本作の見どころであるミステリー部分は残念ながら中・終盤どころか、序盤の時点でわかってしまいました。伏線はかなり張られてあるため、わかる人には早々に察しがつくのではないでしょうか。というわけで本作のミステリー部分については個人的に評価は高くありません。

にも拘わらずなぜ僕はとっても満足できたのか。

それは本作の印象が前半と後半で180度違うことです。この転換が本当に見事。前半と後半、それぞれ別の切り口でホラーを上手く演出します。特に後半の最後の方にもなると、「頼むからもうやめてくれ…」と思うほどに精神的に来るものがあり、恐ろしく、目が離せませんでした。

また、舞台となる別荘と周りの自然が見事。この自然の美しさと不気味さを上手く劇中で活かしていました。ただ、虫や動物の演出については人によっては不気味さを通り越して不快になることもあるかもしれません。僕はこういった演出もアリ(というか好き)だと思いますが、無理な人は無理かも。

というわけで、驚愕のオチを期待すると肩透かしをくらうかもですが、ホラー演出は一流。見ていて最初は予告詐欺だろと思いましたが結果オーライ。好みは分かれそうですが、僕は好き。
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