黒柴

ロスト・イン・マンハッタンの黒柴のレビュー・感想・評価

3.5
ある意味、衝撃的な映画だった。
リチャード ギアがホームレスに
(;´Д`A
自分はリチャード ギアの目が好きだ。
小さな目だけど哀愁漂ういい目をしてる。哀しげな目と言うべきか。
決してホームレスを卑下する訳ではないがリチャード ギアがホームレスの役は似合わない。こんなカッコいいホームレスはいないぞ!いくらアメリカとは言えって想いを抱きながら鑑賞してました。
色々な保護施設をたらい回しにされ、身分を証明するものさえない。

身分証明が無ければ、国からの支援金も受け取れず挙句に施設も追われる。
アメリカの様な多民族国家は色々な民族で成り立っている国は、身分証明の発行をもっと簡素化しないと、こうやって発行されない為に満足な手当を受けられない人も沢山いると思う。

東日本大震災の時に被災された方が銀行口座からお金を下ろそうにも、何も証明するものが無いから下ろすに下ろせないと言う話が良く似てる気がした。
この映画はガラス越しに人物を、写す手法を多く取り入れてる。ガラス越しに写る人物って何かフィルタがかかって、ある意味、ぼやけて見える。(;゜0゜)
きっと透明人間化したホームレスにもっと焦点を当てたい気持ちが監督の中にあり、そういった演出につながったのかも。
でもリチャード ギアがゴミ箱から残飯を見つけて食べるシーンとか、娘を訪ねて行って冷たくあしらわれて、自分の惨めさから涙するシーンとか、なんかねぇ・・・キツかった。
そしてセリフも控えめで、ため息ばっかりつくリチャード ギアがたまらなく素晴らしい演技力を見せつけた映画だった。
黒柴

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