とても面白かった。
きっちりウェルメイドな高橋洋脚本でぐいぐいドライブがかかっていく。
スタンガンで気絶させた女をスーツケースに入れるのだが、俯瞰ショットで開けられたスーツケースに、いや、そこに人1人は入らないんじゃないかな……と疑念を抱いているうちに、次のカットでサクッと入ってしまうのが見事。
ラストの『顔のない眼』オマージュも、地面に垂れている血のショットと同時に、犬の鳴き声を聞いて、観客があっ！と思い付く瞬間と、主人公が思い付く瞬間が同時なのが素晴らしい。
それで逆襲のカタルシスも描きつつ、「なんだったんだ、一体？」なホラー的余韻もやりつつで、バランス良くエンタメに落とし込んでくれる。
