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エレナの惑いのマテリアルのレビュー・感想・評価

エレナの惑い(2011年製作の映画)
4.0
 完成度の高いリアリズム映画です。
 映画の始まり方がよく、冒頭の数分で冷たい雰囲気やエレナが置かれた立場が分かります。エレナを演じる女優が綺麗すぎず、身近にいそうな中年の女性というのもいいです。
 夫は確かに冷たい人物なんでしょうけど、それ以上に息子がだめですね。だから夫は完全な悪役ではないのですが、そこがリアルでいいです。エレナは優しいのでしょうが、分別がつかず息子家族にしか関心がないので、息子家族のためなら何でもしてしまう。息子を立ち直らせるためには、厳しく接した方がよかったでしょう。
 前作の「ヴェラの祈り」は長尺でワンシーンあたりの情報量が少なすぎて若干退屈でしたが、今作は最後まで興味深くみることができました。
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