koumei

ズートピアのkoumeiのネタバレレビュー・内容・結末

ズートピア(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

面白い。
ガゼルの曲の、努力もせず何かを得る者はいないとか、人生はアニメじゃない、歌を歌ってもくだらない夢は叶いやしない、とか、完全にアナ雪批判だし。
ディズニー自身がディズニー批判できるのは最強の戦術で、それやられたら誰も太刀打ちできない。
肉食動物の男性キャラと草食動物の女子キャラがマッチョな白人男性とリベラルな有色人女性という対比も面白い。
でも最後はその構図を裏切って肉食動物の方がマイノリティになるのも面白い。
犬は遠吠えする、狐は嘘つき、ナマケモノはナマケモノ、という偏見だらけの中で、その偏見を逆手に取るのも面白い。
ズートピアはユートピアかと思いきや、動物同士の偏見が全く無くならないディストピアとして描くのもリアリティあって好感持てる。
本能云々の話は本質主義と構築主義の話で、性質というのは生物学的本能ではなく構築主義つまり社会的に作られているというのも正しい。
昔上野千鶴子が女性は世界を救えるかという本を出していて、その結論にも近くて面白い。
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