Arsenyevich

さらば、愛の言葉よのArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

映画仲間との会合。
そんな日はゴダール。

相変わらずの太々しさと若々しさ。
どこまでが本気でギャグなのか。もしくはボケを突っ込んでほしいだけなのか。
本当にボケて作っていたにしても、溢れんばかりのゴダールカラーと絵筆のタッチのような痕跡だけは、なお健在。
果たしてゴダールの頭の中に、最初からシナリオはあるのかな。

明白なのは、何も分からないということだけが、分かる。そして実はゴダールは犬好き。川に流すなよ。
人は、分からないものを理解したいという衝動に駆られ、どうしたって自分なりの理屈をつけたがる生き物。

言葉は一体何のためにあるのか。
喋れども喋れども、気持ちはどこかにふっ飛んでしまい、伝えようとすればするほど、空回り。
決してネガティヴなことばかりじゃないけれど、言葉で伝えられない気持ちをすぐに封じ込めてしまう。最近特に。楽だけど、それがいいのか悪いのか…

そんな時は言葉と理屈から解き放たれた絵や音楽、そしてやっぱりゴダールなのかなと。
Arsenyevich

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