けーはち

真・仮面ライダー 序章のけーはちのレビュー・感想・評価

真・仮面ライダー 序章(1991年製作の映画)
3.4
『BLACK RX』終了から3年、石ノ森章太郎曰く「真の仮面ライダー」がオリジナルビデオ化された。ヒーローではなく『ザ・フライ』のような奇怪なクリーチャーとしての改造人間の悲哀を押し出したエログロ、ダーク、ホラー、シリアス路線の仮面ライダー。これが平成ライダーの“原点”だ……と云うには少々全体的なタルさなど難はあるが、志や美学、物語の設定(邪悪な生物兵器を作り出す財団とそれを亡き者にしようと隠密の破壊活動をするCIAとライダーとの三つ巴のドロドロの争いなど)、歴代ライダーと並ぶと真さんだけ怪人側に見えるという醜怪な造形の凝りようはすばらしい。そして必殺技の目潰し➜首折り➜脊髄ぶっこ抜きはもはや伝説。この路線のライダー魂が最近の『アマゾンズ』にも引き継がれているのだろう。