雪に包まれたモントリオール
冒頭から押し寄せてくる
感動するようなものを感じた
自分が犯した過ちからは逃れることはできない
あなたのせいじゃない
と、言われて苦しみが募る人間
あなたのせいじゃない
と、言って苦しむ心を癒される人間
作家のトマス、少年の母ケイト
罪の意識と赦し
全編が反対に表現したような
クリストファーがトマスに宛てた手紙をトマスの声で
読まれ クリストファーがトマスの手紙を読む
ーだいたいこういうのって書いた人の声
トマスは何も語らず無感情に見えるけれど
作家として作品で多くを語っている
子供の事故が自分のせいだったかもしれないと
苦しんでいたシャルロット・ゲンズブールの演技が漲っている
トマスとケイトで哀しみを分かち合う夜
その帰り道でトマスが朝焼けを見てるシーンは良かった
ヴェンダースが、一度だけの人生で
図らずも起きた事実を心の深い奥底で
苦々しく噛みしめ、共存していく姿を
男っぽく描いていて好かった!
やたらと本にサインをするシーンが多かったのは
何か意味があるのかな?