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チャッピーのdiscoursのレビュー・感想・評価

チャッピー(2015年製作の映画)
3.0
あらすじ
ヨハネスブルグの犯罪発生率の抑止に高性能の人工知能を取り入れたロボットを導入した。設計者のディオンは廃棄ロボに意思を与え、彼を誘拐したギャンググループと共にロボット「チャッピー」の教育をする。チャッピーの成長は凄まじく、様々な体験をして人や生死について戸惑う。
 
舞台のヨハネスブルグは監督の故郷です。(前作品「第9地区」の舞台でもある)。チャッピーの外見(アップルシードのブリアレオスみたい)はとても愛らしく、特に耳の部分がちょこちょこ動くのは純真無垢な好奇心を感じられ、ロボである事を忘れさせます。話としては展開にやや無茶があり(意識の解明や治安改善の為設けられた全ロボットの機能停止)賛否が別れるだろうと思います。 
ギャングに愛情を教えられ、人を知っていくシーンはユニークで面白く、チャッピーの魅力が最も見られた所でもあります。ですが敵として描かれていたエンジニアのムーアの設計思想に共感してしまってチャッピーの存在を肯定的には受け止められません。作中で描写されていたように人の発達段階でいう反抗期が訪れると途端に脅威になりえますし教育次第では容易に犯罪に手を染めてしまうからです。
兵器と人の境界線について考えさせられる作品だと思います。
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