きゅうげん

呪い襲い殺すのきゅうげんのレビュー・感想・評価

呪い襲い殺す(2014年製作の映画)
3.0
信頼と実績のブラムハウス作品であり、また‘10年代によくあったマイケル・ベイ製作ホラー群の一つでもありますが……。

……物語の規模に対して進行速度が遅い!
幼少期の降霊術あそびが掴みかと思ったら、首吊り自殺までがアバンタイトル、本格的にウィジャボードと絡めた心霊ホラーがはじまるのは、まさかの上映時間半分過ぎてから。
そんな展開の鈍重さに加えてジャンプスケアやその外し芸、あるいは編集そのものもテンポが悪く、味もカロリーもない感じ。

それにサスペンス部分で全く謎解きしてないのもどうかと。
生き証人に話を聞いたら全部教えてくれる→騙されてたけどおばあちゃん全部教えてくれる……って流し作業みたいな真相究明じゃダメでしょ。
あと姉妹間のパーソナルな問題がどこにも引っかからないなら、はじめから描写しなきゃいいのに。
ヤベー家族の姉妹と表裏一体の構図なのにそれを活かしきれてない印象で、友達グループの関係性も同様です。課題克服の先に家族愛や友情があるから、こういうテーマに意味があるのでは?

ラストの目配せだけの演出は、論理的整合性がなくって呆れちゃう。
俳優さんたちも全体的にどこかローテンションで、跳ねるところのない残念な作品です。
次作の前日譚は高評価らしいのでそっちに期待。