tamashii

PKのtamashiiのネタバレレビュー・内容・結末

PK(2014年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

レンタルで視聴。ギャグも恋愛もSFもミュージカルもてんこ盛りな二時間半の長編。しかし、脚本が極めて洗練されており、無駄がないし退屈しない。素晴らしい映画だった。天丼はインドでもウケるんだろうなあ。

PKは名前とアイデンティティが一致しておらず、彼は全くの「しらふ」のまま、この地上の宗教制度の矛盾に挑む。「かけ間違いだ」というのが面白いのは、神様なんていないとは言わないところ(下手くそな脚本なら、科学と宗教を対立させて、合理的な宇宙人に「神を信じるなんて不合理だ」と言わせてしまうものだ)。彼は、神様が存在するという周囲の証言を根拠なく否定したりしないし、神様を個人的に信じることが心理的な効果を持ちうることは否定しない。彼が疑問を投げかけているのは、あくまで、神をめぐって人間が作り出したシステムである。そして、宗教システムの奇妙さこそ、この映画全体を通して徹底的に描かれるテーマである。なんと洗練された脚本だろうか。


あと、主演女優がすごく美人でセクシーで可愛い。こんな魅力的な女性なら、別の星の男とて恋に落ちるのも止むなし。
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