【他人の〈破滅〉の瞬間に、
カメラを持って現れる】
目は口ほどにものを言う、まさに、と思った。主人公の目が、怖い。お金目当てにスクープ追いかけている時の方がよっぽどマシだった。人が死ぬときの、より派手に、銃声が飛ぶときの、あの楽しそうな目。狂気。
多分見る方もそうで、どれだけ説明するよりも、視覚のインパクトはより鋭利に刺してくる。それも意地の悪いことに、好奇心と高揚感をくすぐってくる。血が見たいのか?悲惨な光景がみたいのか?止められないのは何でなのか? タカがはずれれば、すぐに理性は狂気に飛ぶのかな、怖い。この妙な爽快感が、不気味だ。
Nightcrawler