柏エシディシ

スノーデンの柏エシディシのレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
2.0
オリヴァー・ストーンなだけに、多分に脚色、主観が織り込まれてるのは承知して観なければならない映画ですね。

ドキュメンタリー映画「シチズンフォー」の方が衝撃度やインパクトでは当然上なのですが、スノーデンの為人や暴露に至った心情的な変化を描いているという意味合いではフィクションとしての今作のアプローチはこれはこれで面白いと思います。

ただ架空のエピソードやキャラクターも定型の範囲で、面白味に欠けるのが正直な所々。
また、本人の出演の仕方も含めて、ややヒロイックに描き過ぎてる所もあり、逆にスノーデンという人間像を矮小化してる気もしないでもないです。

スティーブ・ジョブズの伝記映画(フィンチャーのではない方)と同様、作るのが早過ぎた一本かもしれません。

「ウォーク」に続いて、実在の人物を演じたJGLの演技はスノーデンの落ち着いた低音の声色を含めて上手くトレースしてるとは思うのですが、人物に深みや新たな魅力を与えるまでには至らず。物足りないかな〜。

どうせなら、閑職に追われたニコラス・ケイジのキャラクターやNSAの職員仲間を絡みを膨らませて、反逆の物語に振り切った方がオリヴァー・ストーンっぽくて良かったのですけれど、そこまでは求め過ぎかなw
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