スローターハウス154

スノーデンのスローターハウス154のレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
3.5
2017/8/19

最近SNSのために携帯いじってる時間が増えて来たので、監視下の情報社会はこんなに怖いんだゾ〜...と自らを脅して携帯離れを試みるために観てみた。

きっと大方のこの映画を観た人がやるであろう、PC・携帯のインカメ塞ぎをしましたよ僕も。。
とはいいつつも、監視されることについて今のところは特に反対の意思はないんだけどね。
でもスノーデン氏の、自らを犠牲にして巨大な権力に刃向かい"真実"を暴露するという圧倒的な正義感...そして確かな知性と理性...彼がしたことをニュースで見た当時は、僕も監視の対象であるんだということにやはり衝撃を受けたが、それ以上に、世の中にはまだこういうホンモノのヒーローがいるんだ...という(安っぽい)感動でドキドキしていた。

この作品は、上級情報(こんな言葉はない)を扱うその道のプロ同士のノンフィク映画なので、まあ仕方がないんだけど専門用語も飛び交うし政治的な話も出てくるし、そういう難しい話に弱い人間にとっちゃ何のこっちゃ?と理解の迷子になりやすい。そんなわけで途中で寝て、また観直した。映画館で観なくて良かった。絶対寝てたろうから...

どうやって情報を持ち出したのか?というのはニュースを見た当時からほんのりと抱いていた疑問だったんだけど、映画の脚色かそれとも事実なのか、まさに映画的な鮮やかな"盗み"でした。セキュリティの抜け穴を高度なハッキング技術でかいくぐったわけじゃなく、やはりヒューマンエラー。。


映画的な華やかさには欠けているが、ノンフィクション映画として、そして大きな権力に個人情報が一人一人シッカリと掌握されていることを知るために、観ておいて損はない映画じゃないかと。
今後のスノーデン氏の動向や彼は法によって裁かれるのか否かが気になります。2020年まではロシアに住めるようですね。

そして関係ないけどスノーデン本人のアンニュイな雰囲気、好きなんだよなあ...。不憫な最期を遂げないことを祈ります。