つき

エクス・マキナのつきのネタバレレビュー・内容・結末

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

何度も観たくなる大好きな作品。美しい世界観。無駄がなくスタイリッシュ。
ドーナル・グリーソンが痛い思いをさせられはしまいかと、最初から最後までハラハラ(痛い箇所は2つ)。繊細な顔演技をされる大好きな俳優さん。女優さんはお二人とも美しい。オスカー・アイザックが別人みたい。役の幅が広い。

人間とAI、0と1、愛するか愛さないか。ネイサンがコミュニケーションと性別を語るシーンがあることによって、作品にSFとサスペンス以上の意味を持たせている気がする。
タイトルはデウス・エクス・マキナ(機械仕掛けから出てきた神)からだし、ラストはまさしく超展開のエクス・マキナ(機械仕掛け=どんでん返し)。哲学的な要素もある。ネイサンが男性のAIを作らなかった意味が気になる。
検索エンジンのビッグデータに繋がれたAIのエヴァがケイレブに愛情のミスリードをさせる。ケイレブが見る夢の挿入やエヴァの思わせぶりな仕草や素振りによって、観る側にもAIが心と感情を持っていると思わせる。ネイサンを否定することすら間違っていたのかもしれない。「メアリーの部屋」の話を挟んでくるところも憎い。人間とAIどちらが有用なのか、誰が正しくて誰が正しくないのかわからなくなる。

ネイサンの別荘に一週間滞在する設定、AIの名前はエヴァ。神学的な要素で考察するのもまたおもしろい。ラストのヘリがエヴァをピックアップするシーンはなんだかなぁと。身元の確認とかしないの?ってそこだけは気になった笑
つき

つき