ちぃ

ノーマル・ハートのちぃのネタバレレビュー・内容・結末

ノーマル・ハート(2014年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

★4.9 1980年代初期、NYのゲイの間で原因不明の病気で亡くなる人が相次ぐ。ジャーナリストのネッドはその取材で病気の治療にあたっている女性医師に話を聞く。しかし現時点では、この病気にかかると免疫力が低下し病気にかかりやすくなるという事意外何もわからず治療法もないという。いえることは性行為を絶ち、口と口とのキスをしないなどという事だけ。ゲイというものが認められず虐げられてきた彼らはやっと自由に性行為ができるようになってきたのに、ゲイの文化を衰退させる行為だと批判するものもいた。自分のまわりで友人が死んでいく状況、自分もかかるかもしれないという恐怖。ある日ネッドはNyタイムスの記者フェリックスに協力してもらおうと会社を訪れた。次第に彼らはひかれあい恋に落ちる。ネッドはこの病気の事を広め、この病気のための資金を集めたいと尽力するようになり仲間たちとGMHCという団体を立ち上げる。その団体はこの病気になったゲイを支えるため、隠れゲイであった市町にも掛け合う。しかしゲイを公言し、表立ってこの団体に協力しないものを攻撃するネッドに対してほかの仲間たちはゲイを公言していなかったり、他の者をたたくネッドのしりぬぐいをさせられたり、彼のせいで職を失いそうになる者がいたりで次第に団体とネッドの間に亀裂が生じる。そんな時、フェリックスがエイズにかかる。どんどんやせ細っていくフェリックス。ネッドは彼を救いたい一心で活動を続け声を上げるが、彼と団体のみんなとの亀裂は開くばかりで最後は彼は団体から追放されてしまう。一方フェリックスは自暴自棄になるが、それを受け止め2カ月先のゲイパーティーに一緒に行こうと約束をするネッド。ある日フェリックスは自分の死期を悟りネッドの兄である弁護士のもとを訪れる。ネッドと兄はネッドがゲイという事でたびたび対立したり今は絶縁状態にあった。そんな彼らに仲直りをしてほしく、フェリックスはネッドの兄のもとを訪れ遺言を残す。ネッドの兄のもとを去る時フェリックスは倒れそのまま病院へ。病院へ駆けつけるネッド。彼らはその場で女性医師と兄が見守る中で結婚式を行う。明日は約束していたゲイパーティーだったがそれを待たずしてフェリックスは亡くなった。

1986年大統領がエイズを公式の場で認め、最優先事項と認めたが予算は思ったように割かれなかった。今だにエイズ患者は1日6000人増えている。

そうか、考え方によってはゲイを撲滅させるために誰かが開発したウイルスと思っても仕方ないよな。それにしても辛くてつらくて。マッドボマーがとにかく素晴らしい。フェリックスとネッドの愛がすごく伝わってきて。マッドボマーのかわいい表情とか、きっと彼もパートナーにそんな顔を見せるんだろうなぁって。20キロ減量したっていう迫真の演技もすごいし、最後は本当に死んじゃうんじゃないかと思うほど。2人の愛、結婚式も感動した。1990年代半ばになってエイズの薬ができてだいぶ死の病気ではなくなったみたいだけど薬ができるのって時間がかかってコロナももちろんそうなんだけどその病気とかで亡くなった人を持つ人の切なさが本当につらいなと。良い話だった。
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