鎖につながれた女たちのtk33220のレビュー・感想・評価

アーリーン・ジャッジの採用合否を議論する場面での複数人物の性急なカット割りから、後にこの映画を支配しきってしまうエメット・リンの手のひら返しをサラッと描いているのが見事。彼が事件現場を目撃しているショットが存在しないのに「事件を目撃した！」と酔っ払いながら吹聴し、挙句の果てにベロベロになりながら大物の黒幕の自宅に突撃する荒唐無稽っぷり（大声でドアをノックし、開いた瞬間に凄い勢いで部屋に入り逆ノの字でもたれ掛かる強引っぷりには呆気に取られる）、話し合いの余地すら許されず画面に現れた瞬間に銃をぶっ放す警察官の異様さなどが素晴らしい。