このレビューはネタバレを含みます
道外流牙は冴島家に比べると純真さを強く持った牙狼だなという印象。真っ直ぐで優しい分、罪なき人々を傷つける存在を許さないと言う気持ちも大きい。
道外シリーズでは莉杏とのバディストーリーになっていて、騎士と法師が連携する場面が多い。メインウェポンに銃というのも、剣との対比が効いていて良い。
阿号の戦闘形態は鎧武者のようなフォルムで、西洋騎士を模した牙狼と比べても遜色ないカッコ良さがある。しかも流牙が鎧を召喚できなかったとは言え.最後までまともに傷を負わせることができないほどの頑丈さと強さも魅力的。
絶狼の劇場作品とも繋がる、人間に守る価値はあるのかというテーマが本作でも主題となっている。零も流牙も、それでも人を守るもいう意志は同じだ。ここについては牙狼シリーズ全てを通して本当に一貫してる。
流牙シリーズの牙狼では魔導馬が出てこない=斬馬刀への変化がなくて寂しいんだけど、本作で阿号の大剣を利用する形で見せてくれたのは嬉しかった。
ディーリンゴや龍女も出てきて、テレビシリーズへの前哨戦的な色合いが強い本作だけど、内容的にはまとまりもあるし、流牙の牙狼って感じの描き方がされていて良いと思う。
あと本作中ずっと、シンプルに戦闘シーンの描写がカッコいい。