ヒップホップグループで映画フリークのRHYMESTER宇多丸さんが、2015年ワースト1位と酷評した本作。
そこまで言われると怖いもの見たさも及び腰になるってもんですよ。
同じ脚本家さんの劇場版コンフィデンスマンJP公開記念の地上波放送で、ようやくこのモンスターと遭遇した。
印象としては思ったほど悪くなかったけど「ちょっとお金掛かった2時間ドラマだな」と。
1800円払って見てたら「ガストでハンバーグでも食えば良かった」と思ってたかもしれない。
誰がどんな嘘をついている何者か?が見どころで中盤までは良いテンポの2時間ドラマとして見れる。
ただ中盤過ぎに諸々が判明し始めてから途端に、グダ〜っとどうでも良くなってくる。
というのも尺的に描写し切れてないキャラ達の嘘もまとめて種明かしされるので
話の本筋の嘘の「そういうことか!」とどうでもいい嘘の「ふーん」が交互に押し寄せてくるから。
あれとあれはここ、という点と点を繋ぐ脚本は面白いのですが
法廷ドラマのリーガルハイと、とんでもコンゲーム(騙し合い)物のコンフィデンスマンJPと比べると
痛快的なカタルシスが弱かったかなぁと思う。
どれだけ周りに説得されても嘘に執着してたあの子が、目を覚ますきっかけが「嘘でした〜」とテッテレーされた事なのもうーん…ってなるし。
良い嘘悪い嘘というテーマは悪くなかった。
この後実写ドラマ版「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」に出演し、人気女優の階段を駆け上がっていく浜辺美波と
凄い入り込んだメ○ヘラ演技の戸田恵梨香が良かった。
それでも結論は「ちょっとお金が掛かった、そこそこ面白い2時間ドラマ」から変わることはなかった。