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ビリギャルのmのレビュー・感想・評価

ビリギャル(2015年製作の映画)
4.6
「もしドラ」(誰かあの映画の事を覚えているのか)に似たベストセラーからの無理矢理の便乗企画だと思っていたら、驚くべき事に現代日本映画の秀作だった。馬鹿にしてごめんなさい。
多くの日本映画が陥る無邪気な家族礼賛ではない事、現代日本の家父長制の疲弊と終焉、男児だからと期待を押し付けられる長男の苦しみ、レールから外れた子供達一人一人を救う教育の大切さ等、紋切り型にならず的確に今を見据えた脚色が成されていて素晴らしい。

有村架純はニコニコしているお人形さんのような役よりこういう役の方が合う。日本映画定番の耐える母親像とは一味違う母役(凄く良い人物像)の吉田羊を始め、伊藤淳史、田中哲司、安田顕ら大人達も細やかに好演。
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