森崎

ミス・シェパードをお手本にの森崎のレビュー・感想・評価

3.0
人に歴史あり、とでも言うのかな。
作者が劇作家なだけあって不幸とも傷つけられたともいえるミス・シェパードの一生が面白いものになっている。

かれこれ9年ほど前になりますか、ヨシモト無限大というトークライブで「汚いのとバカどっちが嫌?」という問いがありました。この映画を見て汚いのは本当に無理だと観てるのがしんどくなるほどに偏屈で臭くて汚らしく卑しいのがミス・シェパード。それを演じたマギー・スミスは凄い女優さんですわ…。ちなみに「汚いのは言ったら直るけどバカは治らん」とも一意見としてトークライブで言ってたけど彼女を綺麗にするまでも中々に骨が折れてましたぜ。

そんな彼女の一生は物語のなかへ。そして物語に自分を見出だすんだと自分の中の作家に諭される主人公。街の人々に対してなかなかに鋭い眼を持ちながら自分の人生は退屈すぎるとぼやいた彼も変わり始めるのだ。諦めたり強いられたりするんじゃなく、やっぱり人生は楽しまないとね。
森崎

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