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神々のたそがれのふにのレビュー・感想・評価

神々のたそがれ(2013年製作の映画)
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話題作『神々のたそがれ』を観てきた。汚泥と糞尿にまみれた異世界の"野蛮人"を描くSF映画。見たことのない映像で全てが構成されていて、3時間の上映時間も全く飽きない。臭いの立ち込めてくるような映像と、謎の音楽(?)にワクワクした。
難解と言われるけれど、そもそもはっきりとした一本線の話の筋など無い。というか、そんなもの必要ではないのだろう。分かりやすいものに、あまりにも浸かりすぎたのかもしれない。
この映画は身体全体で感じればよい。視覚聴覚はもちろん、嗅覚も必要とされるのだ。臭いの立ち込めてくる映像を嗅いでみれば、その"惑星"のヌメッとしたグチョグチョの空気が感じられるだろう。
アレクセイ・ゲルマンの祖国(ロシア帝国、ソ連、ロシア連邦)への呪詛にまみれた本作は汚くかつ美しい、と言ったら言い過ぎか。

内容的にどうといった関係はないけれど、観賞後感はホドロフスキーの映画を観たあとのようでした。
アレクセイ・ゲルマン『神々のたそがれ』 - Hooney Got His Pen
http://hunihu2.hatenablog.com/entry/2015/04/07/215708
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