AmanoJack

神々のたそがれのAmanoJackのレビュー・感想・評価

神々のたそがれ(2013年製作の映画)
3.0
地球と似た、しかし地球より800年ほど遅れた文明を持つ惑星に調査団として派遣された人間たちは、神と崇められーー

とにかく登場人物の誰も彼もが洟を垂らし、唾を飛ばし、痰や咀嚼物を吐き、嘔吐し、糞を顔に塗りたくり...。どんなに小さな環境音もこれでもかというほどに増幅され、「グチャッ、グチャッ...」という食欲の失せるような音が耳にこびり付く。

物語の大まかな設定は冒頭に説明があるが、何が起こっているのか、ストーリーの展開は全く理解できない。前作「フルスタリョフ、車を!」と同様に異様なほど人口密度の高い画面内で暴力や排泄行為が3時間、延々と繰り広げられていく...。時折登場人物はカメラ目線になり、撮影者に話しかけるそぶりも見せる。とにかく、人間なのか惑星の住人なのか、誰が一体どんな人物なのかというところも曖昧で、そこにはただ地獄絵図が広がるばかり。

破壊的な映像の前で、完全に思考は停止。拷問のような映像美。でも一度観る価値はあり。二回目は結構です。
AmanoJack

AmanoJack