序盤の、街中での攻防はすごく良かった。特にスカヨハ周りの肉弾戦と追走劇はそれだけで売りにできるほど高クオリティ。すでに見飽きた感のあるワンパターンな攻防にアクセントを加えるスパイダーマンもすごく良かった。
が、他はもう「誰か止めてあげればいいのに」と思うほどグダグダだ。スーパーヒーローをたくさん登場させてオタク的に楽しみたいなら、素直にそうすればいい。プロジェクト的には最後、「安心してぶちのめしていい共通の大きなラスボス」を登場させてみんな一致団結、ひゃほーい！って感じに相場が決まってるんだろうから、この思わせぶりで中身スカスカの中継地点、必要？？という感想しか。
決断主義で分断されていく共同体は、要するに民主主義的なものをもうアメリカが諦めかけているということで、それは「偉い人が正しいことを決断して世界をよくしなければ！」な『ボーダーライン』でも描かれていたけど、そういう総論的な話と、個別事案への合理的対処(各論)と、取って付けたような私怨とかごっちゃにされていて、観てる方とすると何が何だか。
