venom9

アベンジャーズ/エンドゲームのvenom9のレビュー・感想・評価

4.5
MCUの金字塔。
冒頭のバートン家の休日シーンから素晴らしい。ジェレミー・レナーの演技たるや、迫真。オープニング曲のトラフィック「Dear Mr. Fantasy」、何度聴いても涙を誘う。この曲収録アルバム持っていますが、ここでの用いられ方、天才的です。グループセラピーにおけるスティーブ・ロジャース、アベンジャーズ・コンパウンドで指揮を執るナターシャ・ロマノフ、スコット・ラングの復活、トニー・スタークとネビュラの漂流と救助...次々とコンパクトかつ感動的なエピソードが綴られます。
と、このように人間ドラマが秀でている本作、戦闘シーンが邪魔なくらいです。ワカンダでのサノス軍との衝突は、まるで関ヶ原の戦いですね。高度なテクノロジー、強大な軍事力を有するサノス軍とは思えない。
一方で、インフィニティガントレット発動後の、蘇った仲間たちとの再会は胸が熱くなりました。
良いところを書けばキリがない本作ですが、トニー・スタークことロバート・ダウニー・Jrの存在は大きいですね。彼がいたからこそ、MCUのブレイクスルーとがあった思います。最大の功労者。
トニーはシリーズを通しスティーブ・ロジャースと衝突します。そのようなトニーに観ていてやや苛立ちも感じましたが、本作漂流からの救助後トニーに当たるシーンは、まるで父親に当たる息子のようでした。実の父親からの愛を実感できなかったトニーはスティーブと衝突することで父との諍いを擬似体験していたかのようです。時間泥棒計画を通じ、若かりし頃のハワードとひと時を過ごし、ハワードの愛を感じることができて救われる思いでした。
(2021年4〜5月 何度も劇場で鑑賞)
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