venom9さんの映画レビュー・感想・評価

venom9

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対峙(2021年製作の映画)

4.1

激しく心揺さぶる、静かな作品でした。久々に泣いた。
惨劇から数年経ち、高校での無差別殺人の被害生徒の両親、加害生徒の両親が面談する話です。作品の過半が、教会の一室での4人の会話シーンです。
どちらが被
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フレッシュ(2022年製作の映画)

3.8

セバスチャン・スタンの芸達者ぶりには、参ります。
ジェームズ・ブキャナン・”バッキー”・バーンズ/ウィンターソルジャーが代表作であることは否めませんが、この方ちょいちょいクズ男役を演じます。人間の弱さ
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プリンス/パープル・レイン(1984年製作の映画)

3.8

プリンスがこの日本でも社会現象だった時代を象徴する作品。
あの頃のプリンス(の日本でのブーム)は凄かったですよ。故 今野雄二氏が地上波の方々で彼の凄さを語り、宇崎竜童が番組で「ふざけた芸名だな」と放言
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.0

ビター&スイートな、青春映画の良作。
本作タイトル、はボブ・ディランの名曲「ウォールフラワー」を連想せずにはいられませんが、原作者/監督のスティーブン・チョボスキーの頭の片隅にこの曲があったのか、はて
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.5

なぜかコメディ枠とされている本作ですが、怖い作品だと思います。
二人の子を抱えつつ妊娠中の女性、心が折れておかしくなる話です。
男性である私は妊娠期の心身の不調やいわゆる産後鬱など、当時の妻の状態から
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.0

全編良質のコントです。
爆笑という感じではなくて、ずっとニヤニヤ、クスクス笑いながら観続けられます。
監視の為、麻薬組織の拠点の近隣店舗を買い捜査拠点とします。捜査メンバーのマ刑事(チン・ソンギュ)が
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デンジャラス・ビューティー(2001年製作の映画)

1.9

これは、困りましたね。
「スピード」で一躍ブレイクし、サンドラ・ブロックならそこそこ当たると主演作品が乱発されたんでしょうか。同じような時期の「28DAYS」とか「トゥー・ウィークス・ノーティス」はま
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.8

天才現る。
アリ・アスター、長編デビュー作でいきなりこのクオリティ、恐るべし。
本作は人形作家のアニー(演:トニ・コレット)、娘のチャーリー(演:ミリー・シャピロ)の二人のパフォーマンスで勝負ありです
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ムーンフォール(2021年製作の映画)

2.3

ご都合主義の権化のような作品。
月が墜ちるということからスケールのでかいディザスター映画かと思いきや、さすがはローランド・エメリッヒ、と申すべきでしょうか。
月にあるものが潜んでいた、という設定ですが
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猫たちのアパートメント(2022年製作の映画)

3.5

本作はソウル市の巨大な集合住宅団地の再開発を目前に、野良猫たちを少しでも安全に引越しさせようと奮闘する人々を捉えたドキュメンタリーです。
当然ながら猫たちにも個性があって、人馴れした子は保護猫として里
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復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

3.7

観たのはいつだったか思い出せないくらい昔ですが、強烈な印象が残っています。10代の頃だったかもしれません。
観てはいけないものを観てしまった、という感じ。
ストーリーはほぼ忘れていたのですが、詐欺や殺
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.2

レミ・マレック、ようがんばりましたが、フレディ役はちと厳しいです。
あくまで見た目の問題ですし、制作サイドの求めに応えての結果なのでしょうけど、フレディ役には見た目がこざっぱりしすぎなんですよ。当初キ
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

早すぎた天才の非業の生涯。
第二次世界大戦時に、ナチス・ドイツのエニグマ暗号の解読に成功した、英国の数学者/暗号研究者であるアラン・チューリング(演:ベネディクト・カンバーバッチ)の半生を描きます。
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ベル&セバスチャン(2013年製作の映画)

3.4

ワンコ映画に概ねハズレなし。
威風堂々、そしてキュートでもあるベルが美しいアルプスの山岳地帯を駆けるだけで合格です。ベルの犬種はグレートピレニーズだと思いますが、シーン毎に顔つきが明らかに違っているよ
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ユー・キャン・カウント・オン・ミー(2000年製作の映画)

3.6

ハルク役で巷の人気者なったマーク・ラファロですが、彼はMCUより本作のような素朴な悩める市井の人が似合っていると感じます。
本作の目玉はローラ・リニー演じる姉です。勤務先銀行の支店長と性的関係を持ち、
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モービウス(2022年製作の映画)

2.6

SSU(Sony's Spider-Man Universe)版ヴァンパイアものですね。
ジャレッド・レトによる不治の病を抱えた天才像はうまくいっていると思います。あとはぼんやりした、厳しい言い方をす
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

本作、ブロガー方々がレビューを挙げていて評判の良さははなんとなく感じていましたが、放置していました。ホラーは好きですが、悪魔祓いものはさほど好みではないためです。 「哭声/コクソン」を観て、俄然ナ・ホ>>続きを読む

トスカーナ(2022年製作の映画)

2.8

なんだか、ジャック・ニコルソン主演の「恋愛適小説家」みたいでしたね。こういう、皮肉屋でトゲのある人物がある出逢いをきっかけに心を開く、話は結構多いですね。騒動の中心となる気難し屋の人物に愛嬌があるかど>>続きを読む

狼よさらば(1974年製作の映画)

3.2

ブルース・ウィリス主演のリブート作「デス・ウィッシュ」を先に鑑賞しており、遅れて本作鑑賞。
「うーん、マンダム」でおなじみ?のレジェンダリーなタフガイ、チャールズ・ブロンソン主演です。1921年生まれ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.1

貧困テーマの作品が得意ではないため、劇場公開からだいぶ経ってから鑑賞。2018年の「万引き家族」に続くように2019年にカンヌのパルムドールを獲っており、私の中では姉妹作のような位置づけ。本作はオスカ>>続きを読む

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.8

トニー・スターク/アイアンマン亡き後の喪失感がひしひし感じられます。
ピーター・パーカー / スパイダーマン(演:トム・ホランド)の傷心と復活の話とも言えます。
高校の研修旅行でヴェネツィアを訪れたピ
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ルッツ 海に生きる/ルッツ(2021年製作の映画)

3.8

人生うまくいかない話。
舞台となるマルタ島はシチリア島の南、チュニジアの東に位置し、温暖かつ乾燥した気候とのことで日差しが強そうですが、本作ではさほどキラキラした陽光を感じません。主人公のジェスマーク
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.1

サム・メンデス監督が祖父のアルフレッド・H・メンデス(第一次世界大戦時、キングス・ロイアル・ライフル第一大隊の上等兵だった)から耳にした体験談に着想を得て本作が誕生しています。
ふたりの英国軍下士官の
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.2

一番好きな宮崎駿作品です。
私の中のランキングはトトロと時々入れ替わりますが。
エヴァーグリーンな「未来少年コナン」、その制作は過酷を極めるものだったらしいですが、その後「赤毛のアン」制作に関わってい
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

「#MeToo運動」のきっかけとなった、ハーヴェイ・ワインスティーンによる数々の性加害と、それを記事にしようと裏どりや証人探しに奔走するニューヨークタイムズ紙のふたりの女性記者とその同僚たちの活動を描>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.5

本作、公開前にあまり情報がなくって謎めいた思わせぶりなプロモーションが行われていた記憶があります。いざ鑑賞してみると、特に謎めいた話ではなく、割と予想できる展開ではありました。
一方で、宇宙を題材とし
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

2.6

シークエルトリロジーは暴落の一途ですね。
3作とも公開日に劇場で鑑賞しましたが、「フォースの覚醒」鑑賞時、コスプレ外国人が劇場をウロウロし、オープニングクロールが始まると歓声と拍手が鳴り響いたのを鮮明
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.9

豪華キャストで送る、王道推理ミステリ作品です。
監督のライアン・ジョンソン、前作の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の評価は散々というか賛否渦巻くものでしたが、その後本作の製作に着手します。どうやら
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.7

救いのない映画。
幼い頃から母親のエヴァ(演:ティルダ・スウィントン)に懐かず、嗜虐的な少年に育った息子のケヴィン(演:エズラ・ミラー)とのギスギスした日常生活、そしてついに手を染めてしまった事件の前
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.4

程度の差はあれど、高所で不安や恐怖心をまったく感じない人は稀だと思います。一般的なホラーの場合、何に恐怖心や嫌悪感を覚えるかは個人差がありますが、高所の場合はさほどブレがないように思います。
普遍的な
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.3

やや重めの仕上がり。
ガイ・リッチー作品は「コードネーム U.N.C.L.E」「ジェントルメン」など軽妙なものが好きです。予備知識なしで観た本作、コメディ要素織り交ぜつつの犯罪アクションかと思いきや、
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

2.8

本作、視聴当時は及第の印象でしたが「ザックスナイダー・カット」観賞後、価値が下がりました。DCヒーローたちのチームアップでそれなりに気持ちが高揚しましたが、どこか散漫な印象は拭えませんでした。
ザック
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

USエアウェイズ1549便不時着水事故を映像作品化したものです。当時の報道はわりとはっきり覚えています。
コンパクトです。また、偏執的にリアリティを追求しています。なんでも、本作制作にあたり監督のクリ
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迷子の警察音楽隊(2007年製作の映画)

3.7

エジプトのアレクサンドリア警察音楽隊がイスラエルの僻地で迷子になる話。複数の手違いが重なってのこの状況ですが、携帯電話が普及していないであろう1990年代前半、そこかしこで散見されたのでしょうね。
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.9

テンポ良いです。
当方、自動車は好きですがモータースポーツはほぼ門外漢で、ニキ・ラウダの名前は聞いたことがある程度。予備知識なく鑑賞しましたが大いに楽しめました。自動車に興味がない方や特にヘムズワース
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.0

ジブリ作品で一番好きです。
話がシンプルかつ尺が短くて良いです。子供はもちろん、大人が観ても楽しめますね。
宮崎駿の里山への憧憬、郷愁の念が詰まっています。宮崎翁、東京市生まれですが大東亜戦争期4歳の
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