そーた

アベンジャーズ/エンドゲームのそーたのレビュー・感想・評価

5.0
歴史に刻まれる大作

ここまで楽しみにしていた作品はないと、もう断言してしまいたい。

飛び交う前情報と過度に高まる期待が混ざり合ってしまうと、
不思議とヒトは虚無になる。

2回観て、ようやく泣けました。

こんな体験はかつてない、
そしてまたとない。

アメコミヒーローの壮大な歴史大河絵巻にあらゆる映画のギミックを突っ込んで、
それでいてこれっぽっちも破綻しないという奇跡。

映画であって映画ではない。
続編であって続編ではない。

フェス!!
そう、これはフェスなんですよ。

贔屓のバンドがたくさん出る、
そして知らないバンドもたくさん出てくる、もう理屈抜きでワクワクしちゃう、フジロックとかサマソニとかと同じなんですよ。

出演バンドのアルバムを聴いていれば聴いているほど盛り上がれる。
全然聴いてなくても、やはりそれなりに盛り上がれる。
でも、聴いてるほうがトコトン楽しめる。

しっかり予習していった人もそうでない人も、絶対に盛り上がれる、非常にハッピーな代物。

映画館の帰り道は、ホントにフェスの帰り道と同じ雰囲気でした。

フェスって行った後の余韻がまたいいんですよ、その余韻に浸りながら改めて贔屓のバンドのアルバムを聴くと、ライブ中の熱気や空気感が甦って、さらにそのアルバムに埋没できてしまう。

これと同じことをアベンジャーズはやり遂げたんですね。

その立役者はなんと言ってもライブ感。

各々のヒーローの個別の作品を丁寧に積み上げて培い得られた信頼感が、ヒーローとの一体感を醸成する。

それにより得られた、映画にはあるまじきライブ感。

映画って、かつて舞台のもつライブ感と決別したところから新たな芸術表現の方法論を確立したんです。

マーベルはシネマティック・ユニバースという、もはや映画の新たな表現手法と言っても良い、画期的かつ成立条件の極めて厳しいストーリーテリングを綿密に、そして根気強く構築していくことで、封印していたはずのライブ感という感覚を視聴者に抱かせることに成功したと言って良い。

これ、絶対に映画の教科書に載りますよ。
そこまでの歴史的快挙。

そこに立ち会えたのだから、
自慢話としては充分。

リュミエール兄弟よ、
これが映画だ!!

なーんて(笑)
そーた

そーた