西木寸

プリデスティネーションの西木寸のレビュー・感想・評価

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
4.1
卵が先か、鶏が先か。

時間と場所を自在に移動できる政府のエージェントが、爆弾魔を追う話。しかし、舞台は不遇の道を歩まされた青年の身の上話をバーテンが聞くという所から始まる....

ハラハラするようなタイムトラベルに重点はなく、物語の構造や展開、そこに絡む人間関係が巧みに作られたSF。

冒頭にこの物語の行方を示唆する襲撃的なシーンで始まったと思えば、そこからはバーテンと客のやりとりベースで冗長気味に展開。そこで出てくるセリフ、展開一つ一つに実は意味があり、それが後半の展開を一際楽しくする。

そして、後半の予想を超えて繋がる怒涛の展開。〜なんじゃないの...って考えながら見ると、考えられる予想を網羅して繋がる楽しさ。

もちろん、矛盾点もあり、ジャンルムービーの域は出ないけど、後からの考察も含めてかなり楽しめた。
西木寸

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