カトリック教会による児童虐待問題をスクープとして取り上げた正義の新聞を極めて誠実に淡々と描いた傑作。
ステレオタイプにサスペンス調な描写をすることはなく、ドラマ性は薄いのでテーマ自体に興味がないと退屈に映るかも。特定の神を持たぬ人がほとんどの日本人には伝わりにくい部分もあるかも、とは思った。
映画なんだからセリフじゃなくて映像で…と思う方もいるかもしれないし、そういう所を映さないところがいいのだと思う方もいるかも知れないし…そこの評価はたぶん別れるところ。
でも、映ろうが映されなかろうが、被害者の辛さは伝わる。
この映画を観た人は誰でも、想像力を精一ぱい駆使して考えるべき。尊厳を奪われる辛さを。